2011年3月27日(日)「しんぶん赤旗」
「被災者支援の情報提供を」
首都圏の避難所 志位委員長が訪問
双葉町長と面談 要望などを聴く
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日本共産党の志位和夫委員長は26日、東日本大震災の被災者、福島第1原発の地元自治体住民が避難している「さいたまスーパーアリーナ」など首都圏の施設3カ所を訪問し、被災者から要望を聴きました。高橋ちづ子衆院議員・党大震災現地対策本部長、浦田宣昭国民運動委員会責任者らが同行しました。
福島第1原発を抱える双葉町から役場ごと避難した町民約1200人が滞在しているさいたま市の「スーパーアリーナ」。井戸川克隆町長と面談し義援金を手渡した志位氏は「救援・復興に与野党の別なくとりくみ、政府の対応にも反映させたい」と述べました。井戸川町長は「ありがとうございます。よろしくお願いします」とした上で、津波で集落が二つ流されたが行方不明者を捜すことさえできていない胸中を訴えました。
井戸川町長は、「埼玉県とさいたま市にバックアップしていただいているが、ここは情報過疎。被災者支援のための制度を一覧にした公報などがあれば」と要望しました。志位氏は「すぐにでも応えたい」とし、政府に要望するとともに、党でもチラシを作成し届けたいと述べました。
志位氏は、「地震、津波に原発事故という災害が加わるもとで、大変なご苦労をされていると思います。原発の現場で懸命に対策にあたる人々に敬意を表しつつ、今後の皆さんの生活再建については、国と東電の責任で全面的な支援と補償をするよう求めていきます」と表明しました。
町民がロビーに簡単な仕切りをつくり、毛布を敷く生活。志位氏は、段ボールでつくったテーブルの上でお絵かきをする母娘らを励ましながら要望に耳を傾けるとともに、県が設置した生活相談センターの要員やボランティアの人たちとも交流しました。
同施設の受け入れ期限は3月末で、次の移転先は同県加須市の旧県立騎西高校跡地と決まっています。志位氏は町民に、同行した塩川鉄也衆院議員、やぎした礼子、山川すみえ両県議、小坂とくぞう加須市議を紹介しながら、新たな受け入れ先でも全面的に支援する決意を伝えました。
志位氏は「スーパーアリーナ」の訪問直後、芝博一首相補佐官に対し、「被災者支援に関する各種制度の概要」(内閣府発行)がこの間、更新されていない問題を提起。ただちに更新し、ホームページにアップするとともに、連日更新をおこない、被災自治体が最新の支援情報を得ることができるようにすることを要請しました。芝氏は「そのようにいたします」と答えました。