2011年3月25日(金)「しんぶん赤旗」
救援募金全国で 物資現地に 自治体申し入れ
「できること何でも」
全商連
全国商工団体連合会(全商連)は、都道府県連合会と各地の民主商工会が被災地への救援募金活動に取り組んでいます。また、自治体へ緊急の申し入れも行っています。
「阪神」のお返し
各地の救援募金活動のうち、兵庫県商工団体連合会は、「阪神・淡路大震災で全国の支援を受けた。今度は私たちが支援しよう」と行動しています。
尼崎市の尼崎民商は21日、商店街と駅前で募金への協力を呼びかけました。「地震でかわいそう」といいながら、母親とともに募金に応じる子どもの姿もありました。会長の土谷洋男さんは「被災地の悲惨な状況を見ると胸がつぶれる思いがします。自分にできることがあれば何でもしたい」と語ります。
神戸市の須磨民商は震災発生の翌12日に支援募金の呼びかけをして以来、事務所の前に募金箱を置き、連日、協力を訴えています。製造業や飲食店の経営者が募金箱を店舗に置くなど募金活動を広げています。
岩手、山形では
被災した岩手県では県商工団体連合会が24日、盛岡、花巻、胆江(奥州市)、一関の各民主商工会とともに、甚大な被害のでた大船渡、陸前高田両市に救援物資を届け、地元の安否確認行動に協力しました。救援物資は被災地から要請のあった米、下着類、粉ミルク、トイレットペーパーなどです。
花巻民商は17日、震災被害のただなかの宮古市の宮古民商に救援物資を届けました。安否確認や被災者救援で頑張っている宮古民商の木村恒夫会長や事務局員の労をねぎらい、引き続く支援への要望を聞きました。
「被災者は仮設住宅に入ることになるが、冷蔵庫など家電は自分で準備する必要がある。中古品でいいので、使っていないものがあれば支援してほしい」などの要望がだされました。
胆江民商は17、20の両日、大船渡市、陸前高田市の民主商工会に食料、衣類、日用品の物資を届けました。
山形県鶴岡市の鶴岡民商は23日、救援物資を、被災者救援の受け入れ拠点の宮城県商工団体連合会(仙台市)に届けました。毛布やタオル、衣類、缶詰や米などの食料、カセットボンベや石油ストーブなどです。
旅館など活用を
各地の県商工団体連合会は自治体に被災対策を求めて申し入れをしています。
新潟県商工団体連合会は18日、県に対し(1)水、食料などの物資支援が届くよう援助すること(2)避難する人たちの受け入れ先に県内観光地の旅館、民宿の活用―などを申し入れました。
山形県商工団体連合会は17日、県に緊急申し入れをしています。(1)事業ができなくなった中小業者の債務返済猶予を金融機関に要請すること(2)収入が減少した県民に生活資金を無条件、無利子で貸し付けること―などです。