2011年3月24日(木)「しんぶん赤旗」
ミルク用どうしたら
水道水汚染 都内の保育所悲鳴
東京都が23日、23区と5市の都民に対し、乳児の水道水の摂取を控えるよう要請したことを受けて、対象の自治体の保育所では対応に追われています。
渋谷区では、同日、区立保育所に1歳未満児を預ける保護者あてに弁当や市販の飲料水の持参を依頼する文書を配布しました。同区の斉藤則行保育課長は「ある程度、災害用の水の備蓄はあるが、できる限り保護者の協力を得て、いただいた水でミルクをつくりたい。1歳児以上の対応は考えていない」と話します。
町田市の東京都認証保育所ぽっぽの森保育園では、東京都の会見を伝えるテレビ報道を見て、ミルク用の飲料水を確保するため、近くのスーパーへ職員が走りました。しかし店頭にはほとんどなく、あるところも1人1本の制限があり、2リットルのペットボトルを10本程度しか確保できませんでした。
佐藤宥子施設長は「ミルクを飲んでいる乳児は3人います。ほかに幼児のみそ汁や食事に影響がどこまであるか、心配しています。災害用の備蓄をあわせても用意できた水は2日分ほど。市に支援を電話で要請しました」と話します。
北区の私立認可保育所、労働者クラブ保育園の本多桂子園長は「牛乳が品薄で提供できないので、お茶を沸かしてきました。食事やおやつのすべてに水が必要です。明日からどこまで対応できるか、区の対応を待っているところです」と話します。