2011年3月20日(日)「しんぶん赤旗」
岩手で仮設住宅建設始まる
福島原発 放水冷却つづく
避難所 14県で36万人余
東日本大震災は19日、行方不明者が1万人以上となりました。発生から9日目。増え続ける被害の全容は、まだつかめません。死者は警察庁まとめで同日午後6時現在7348人。同庁は3090人の身元を確認し、そのうち1550人を遺族に引き渡したと発表しました。
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行方不明1万人以上
避難所で生活する人は秋田を除く東北5県、東京を除く関東6県と、新潟、山梨、長野を合わせて14県で約36万7000人います。
自らも被災しながら避難所を回り、救援活動を続ける日本共産党の地方議員や党員に、被災者たちは疲れた表情で「いつまでも避難所で生活は送れない」と切実に訴えます。医療や介護の手が届かず、持病の薬も切れるなど、命の危険にさらされる人もいます。
避難する人びとの受け入れを表明する自治体が全国に広がり始めています。
岩手県は同日、仮設住宅の建設を始めました。陸前高田市と釜石市に計約300戸つくる予定です。被災自治体では初となります。
県建築住宅課の試算によると、岩手では少なくとも8800戸の仮設住宅が必要で、今後、震災被害の大きい沿岸部を対象に他の地域でも建設を進めます。
この日、東京電力福島第1原発で、3号機燃料プールに向け東京消防庁のハイパーレスキュー隊による放水が行われました。放水は未明まで続き、計1000トン以上にのぼりました。
また、電源復旧作業が行われ、5号機、6号機の使用済み核燃料プールの水の循環が可能になり、5号機の冷却機能が回復しました。