2011年3月19日(土)「しんぶん赤旗」
福島県“脱出” 募る不安
さいたまアリーナ
東京電力福島第1原発が重大局面を迎える中、住民の避難は政府が避難・屋内退避を指示した20〜30キロ圏内をこえて広がり、福島県外への避難が続いています。避難範囲の設定や避難所確保、スクリーニング(被ばく状況調査)の実施など、住民の安全を守るためのより広範な避難計画が求められています。(佐久間亮、竹下岳)
「いわき市の人がここに来ているのをテレビで知り、今朝2時すぎに到着しました」
埼玉県が福島県からの避難住民を受け入れている、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市)。18日、60代の男性は疲れきった表情で語りました。男性が住むいわき市は福島第1原発から30キロ以上離れています。地震で大きな被害を受けましたが、原発の状況について市から何の通知も届いてきません。しかし、近隣住民が続々と避難する中で限界を感じ、17日午後10時すぎに自宅をたちました。
ほぼ同時刻に家族9人でいわき市から避難してきた50代の女性は、さいたま市内のウイークリーマンションに入居。車いすに乗った女性を指して「年寄りがいるので長い間ここにいられない」。いつまで避難するのか、先が見えない生活が始まろうとしています。
一方、福島第1原発が立地している双葉町の町民約2200人が19日から、福島県川俣町の避難所からさいたまスーパーアリーナに移動。ほとんどが屋内退避に指定されている福島県南相馬市でも、全員の県外移動をめざしています。
その背景には、福島第1原発の動向への不安に加えて、避難所の居住環境なども指摘されています。
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