2011年3月17日(木)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 冷たい風が行く手を阻み、土煙をまきあげる。食べ物も毛布も足りない被災地に雪を降らす、寒気から吹き出す風でしょうか。廃虚と化しつつある原子力発電所の上を渡ってきた風でしょうか▼たとえ遠く離れていても、東日本大震災で被災した人たちとともに生きているとの感が、日々つのってきます。支援の手、救援の物資、励ましの声も、国中から世界中から、届き始めました▼インターネット上に短い言葉で書き込んで交流する「ツイッター」に、1秒に1通以上の割合で世界中から、応援のメッセージが寄せられています。ある学生が、栃木の避難所で震災初日の夜につくった「pray for japan」という欄です▼ディズニーランドでみた話を書き込んでいる人がいます。店のお菓子も配給になり、少し派手目の女子高生たちが余計にもらっていた。「なんだ?」と思ったが、彼女らが避難所の子どもたちにそれを配っているのをみて感動した―▼次は、来ない電車にホームで待ちくたびれていた人の体験です。“ホームレスの人たちが、寒いから敷けと段ボールをくれた。いつも私たちは横目で流しているのに”。あるお母さんは、1人で外へ飛び出そうとしていた幼い息子さんの言葉を書きとめています。「地震を逮捕しに行く!」▼もう一つ。“マグニチュード9・0 世界最大級になったのか。復興のためのエネルギーも愛も世界最大級にしなくちゃ”。すでに日本共産党の現地事務所も、救援に立ち上がっています。





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