2011年3月17日(木)「しんぶん赤旗」
党現地対策本部 宮城県南部を調査
“給水待ち4時間 おにぎり1個の日も”
高橋本部長ら名取・岩沼市に
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日本共産党の東日本大震災現地対策本部が16日発足し、さっそく同本部の高橋ちづ子本部長(衆院議員)を先頭に、津波被害を受けた宮城県南部の岩沼市と名取市で現地調査を行いました。
岩沼市では、津波で破壊された南浜中央病院と下水処理場を調査。訪問した井口経明市長からは「(共産党が政府に申し入れた)燃料、情報、水と食料対策は、その通りです。岩沼市は水と油の問題が一番、切実です」とのべました。
同市では、電気と上水道が途絶しています。4台の給水車で飲料水の供給や病院での透析用の水をまかなっており、給水に4時間待ちという状況です。
高橋本部長は「水、食料、燃料が不足し、市民生活マヒで2次被害が起きかねません。早く行き渡ることがまず重要です」と語りました。
井口市長は「水道施設などのインフラ復旧には専門家の手が必要で、市には資材も機材もない状態。こういった問題に国は手当てをしてほしい」と要望しました。
この日、両市は雪と強風が吹く悪天候。
名取市では、壊滅的な被害を受けた「閖上(ゆりあげ)地区」を歩き、住宅の土台だけを残し、家具、車、船など一切がガレキと化した現場を調査しました。避難所となっている名取文化会館で高橋本部長は、食事の配給は1日2食になっており、交通事情で届かない日は、おにぎり1個だけの日があるなどの生活状況を聞き取りました。閖上地区から避難した女性(39)は「お風呂に入れないのがつらい。どれくらいここで生活すればいいのか見えないのがつらい。精神的に参りそう」と語っていました。
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