2011年3月16日(水)「しんぶん赤旗」

東日本大震災

民医連 医師・看護師ら現地へ

宮城・坂総合病院


 病院には頻繁に救急車が入り、ストレッチャーに乗せられた患者が搬送されてきます。医師らが慌ただしく対応に追われていました。同病院の災害対策本部には、救急搬送の無線の音声が響いていました。1日間に救急車約30台、患者220〜230人を受け入れているといいます。患者は症状の程度に応じ、黒、赤、黄、緑の4色のブースに分けられ診断されています。

 黄色(軽症)のブースに2歳の女児を連れてきた塩釜市の男性会社員(26)は、「この子は38度以上の熱が4日続いていました。けが人が優先されたので地震直後は断られたのですが、とにかく診てもらってほっとしました」。肺炎と診断され入院が必要ですが、父親は安堵(あんど)の表情を浮かべ話しました。

 15日午前10時半現在、全日本民医連、北海道から沖縄まで24都道府県の民医連から医師、看護師、放射線技師などが支援に入っています。

 このほか、医労連、医療福祉生協連、全労連、農民連から、食料品や毛布などの支援物資が届いています。支援隊は15日正午現在、合計204人になりました。

 天下みゆき・宮城民医連事務局長によると、震災後は津波の被害にあった低体温患者が多く、日数が経過するにつれて慢性疾患も増えているといいます。

 天下氏は「坂病院から、長町病院(仙台市太白区)などの医療機関にも医師、看護師らを派遣し、避難所の巡回をしています。しかし、ガソリンの不足などで今後、どこまで継続できるか心配です。重油、水、食料の供給などライフラインが一日も早く復旧することを願っています」と話しました。





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