2011年3月15日(火)「しんぶん赤旗」
液状化現象 激しく
茨城 塩川議員が被害調査
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日本共産党の塩川鉄也衆院議員は14日、12、13日に引き続き、巨大地震による茨城県の被害を把握するため、同県大洗町、鹿嶋市、潮来市を訪ねて調査しました。地元住民らはくらしの再建に向けて動き始め、その上での切実な声が寄せられました。
塩川氏は鹿嶋市で市の谷田川延秀・環境経済部長に聞きました。谷田川部長は地震で水道が漏水し、液状化現象でマンホールが上がるなど、下水道も修理をしないと水を通せない状況を説明。塩川氏が市内を視察すると液状化現象で傾き、沈下している道路や家屋が多数見られ、工事業者から「工事に使う資材や重機を動かす燃料が足りない」などの声があがりました。
潮来市の日の出地域ではさらに、液状化現象による電信柱や家屋の沈下が激しく、県の職員が調査。電気・水道の復旧にはしばらくかかるとの話でした。
津波による床上浸水の被害があった大洗町。町民は津波がもたらした泥やごみを家屋の中から外に出し、港では漁業者が組合をあげて港湾に沈んだトラックや船、絡まった網を引き揚げていました。
塩川氏は小谷隆亮町長と町役場で懇談し、「県や国に対して提案があれば言ってほしい」と述べると、小谷町長は「港湾の機能を早く回復させ、漁業、水産加工業を一日も早く再開させたい。網などを取りそろえるための支援が必要だと思っている。長期の無利子融資や資金提供が大事ではないか」と要望しました。
3日間の調査を終えた塩川氏は、「東北地方は被災者救援が重要だが、茨城県では生活再建、復旧・復興の段階に入ろうとするなかで新たな課題や問題が出てきている。先行事例となる観点からも、国はしっかりと取り組まないといけない」と強調しました。
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