2011年3月15日(火)「しんぶん赤旗」
原発危機
独立した専門家集団で対応を
志位委員長が会見
日本共産党の志位和夫委員長は14日の記者会見で、重大事態を迎えている福島原発の事故や東京電力の「計画停電」をめぐる政府の対応について「問題点が非常に大きい」とのべ、国民の立場に立った対応策を提起しました。
原発問題では「正確な情報を的確に国民に知らせることなどさまざまな点で問題がある」と指摘。12日の福島第1原発1号機の爆発も公式の発表まで5時間半もかかっていることをあげ、「とても責任ある態度とはいえない。政府が直接事態をつかみ、随時、すみやかに正確な事実を公表するとともに最悪の事態が起こった場合の対処方針を伝えるべきだ」と強調しました。
そのうえで、原発事故の対応をしている原子力安全・保安院は、経済産業省という原発推進機構の中の一部門であると指摘。「推進機構から独立した専門家集団である原子力安全委員会に権限を集中し、対応と指揮をとらせることが大切だ」とのべました。
また、同日爆発事故を起こした福島第1原発の3号機について、「燃料にプルトニウムが入っており(プルサーマル)、燃料が漏れ出した場合の被害は深刻だ。私たちはもともとプルサーマル計画には反対してきたが、プルサーマルがからんでより事態を深刻にしている」とのべました。
14日からとされた東京電力の「計画停電」も、どの地域がいつ停電するのか、病院や自宅での酸素吸入などを行っている人たちへの対策をどうするのか、説明もまったく抜きに始まっており、人道的問題での被害が出る危険すら懸念されるとのべ、「こういうやり方を政府が承認していることは問題であり、是正を求めていく」と話しました。