2011年3月15日(火)「しんぶん赤旗」
救援・復興にすべてを傾注すべきいっせい地方選の全国的延期を
志位委員長が提起
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日本共産党の志位和夫委員長は14日、国会内で記者会見し、「東日本大震災の被害が未曽有の規模で広範囲に及んでおり、救援と復興にすべてを傾注すべきだ」として、24日の知事選告示から始まるいっせい地方選挙を全国的規模で延期するよう政府・各党に呼びかけました。同日開かれた書記局長・幹事長会談で市田忠義書記局長が各党に提起しました。
志位氏は、「政府は被災地域だけの延期を検討しているが、全国的延期が必要になっている」と主張。
その理由として第一に、人的・物的被害が極めて甚大で広範囲であり、原発の爆発事故や石油化学コンビナート火災など複合的被害の形で広がっているとのべ、「いまは全国民、全自治体が救援と復興に党派を超えて力を集中すべき時だ。この重大局面で選挙を行えば大きな矛盾をもたらすことになる」と強調しました。
二つ目は、選挙戦自体が落ち着いた環境で実施する条件がないことです。志位氏は「いっせい地方選挙は、今後4年間の自治体のあり方をめぐり、じっくりと政策論議を行うべきものだが、現状は落ち着いた政策論戦を通じて審判を仰ぐ環境にない」と述べました。
三つ目として志位氏は、60カ国以上から国際的支援が寄せられ、政府の一挙手一投足が注視されている時に選挙を行えば、世界から日本の姿勢が問われることにもなると語りました。
延期期間について問われた志位氏は、「被害の深刻さからいって半年間の延期は必要だと思う」と指摘。救援・復興支援に参加したいという声が続々と寄せられていることを紹介し、「全国規模の延期は多くの国民の気持ちにも沿った当たり前のことであり、政府・各党に真剣な検討を求めたい」と強調しました。
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