2011年3月13日(日)「しんぶん赤旗」

津波におぼれ男性死亡 函館


 国内最大の東北地方太平洋沖地震が発生して2日目の12日、北海道の太平洋沿岸全域では断続的に津波警報が発令(午後4時現在)され、避難対象の住民は不安と疲れをつのらせています。

 夜明けとともに全道の被害状況が明らかになるなか、函館市若松町で男性(67)が溺死。津波で浸水したことによるとみられます。この地震による北海道での死者は初めてです。函館港に接し、函館駅もある同地域。亡くなった男性がいたアパートの1階は、40センチの浸水の痕があったといいます。

 函館港では、地震発生直後の11日午後4時11分に第一波の津波が到来したのを皮切りに、数度の波があり、同日午後11時35分には最大波の2メートル40センチを観測しました。

 朝市や魚市場があり、普段は観光客でにぎわう函館駅周辺は、一帯が津波で冠水。海水や下水道から漏れたとみられる水がまじりあい、悪臭が立ち込めています。路上には魚をおさめる発泡スチロール製の箱や土砂が散乱し、商店主やホテルの従業員が後片付けに追われていました。

 同市は市内34カ所に避難所を設け、一時、1910人の市民が避難、正午現在、248人がいます。

 日本共産党の市議・予定候補はただちに避難している住民を見舞いました。本間かつみ市議予定候補は、避難所となっている市役所と総合福祉センターを訪れ、「大丈夫ですか? 困っていることはありませんか」と激励。高齢者から「早く家に帰りたい」「(支給された)乾パンは堅く、お湯につけて食べた」などの声が寄せられたほか、50代の夫婦は「最初、避難所がわからなかった。今後は日常的にわかるようにしたほうがいい」と困惑していました。

 党函館地区委員会の高橋佳大委員長(党函館市議)は「引き続き避難している住民を見回ります。被害が大きい全国の被災地への募金などの支援も考えたい」と話します。 (北海道・森 英士)





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