2011年3月10日(木)「しんぶん赤旗」

「非正規」教員 過去最多の10万人超

公立小中学校


 公立小中学校の教員のうち「非正規」教員の数が2010年度で10万人を超え、過去最多になったことが明らかになりました。「非正規」教員は、全体の15.6%を占め、6人に1人となる計算です。

 文部科学省がこのほど明らかにした数字によると、10年5月1日現在の公立小中学校の教員数は、69万7779人(退職後に再任用された短期勤務者は含まない)。このうち正規教員は58万8794人にとどまり、常勤講師5万9150人、非常勤講師4万9835人と、「非正規」教員は10万8985人にのぼります。

 正規教員は、05年度からの6年間で約8000人減少する一方、「非正規」教員は2万4680人増加しています。

 少人数学級を求める声や教育困難が広がる現場の実態におされて、政府は01年から、正規教員1人分の給与で複数の非常勤講師を雇用することを認めました。また同年、地方自治体の裁量による40人以下の少人数学級編成が認められるようになりましたが、財政負担は地方まかせ。

 「非正規」教員急増の要因は、教育条件を充実する責任を、国が地方に丸投げし、06年に成立した行政改革推進法で、正規の教員採用を抑制してきたことにあります。

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