2011年3月9日(水)「しんぶん赤旗」

被害者援護法制定早く

東京大空襲訴訟 原告・弁護団つどい


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(写真)つどいで連帯の発言をする重慶大爆撃裁判の原告=8日、東京都台東区

 東京大空襲訴訟原告団・弁護団は8日、東京都台東区内で、東京大空襲訴訟の勝利、空襲被害者救済の援護法早期制定を求めるつどいを開き、150人が参加しました。

 星野弘原告団長があいさつしました。東京大空襲訴訟控訴審での原告による証言を成功させ、戦争被害の真実を裁判官に納得させる決意をのべました。「全国の戦災都市と心を一つにして援護法早期制定の運動を全国に広げ、日本政府の反動的な戦後処理政策に歯止めをかけよう」と訴えました。

 中山武敏弁護団長もあいさつし、「裁判勝利と援護法立法化は車の両輪。そのための大きな世論をつくろう」とよびかけました。

 2月28日の控訴審の第3回口頭弁論で証言した原告の草野和子さん(75)が、「私と同じ悲しい思いを、絶対に子どもにさせてはならない。生きている限り平和を守っていく」と発言。同じく証言した吉田由美子さん(69)は、「生後3カ月で亡くなった妹など、ものを言えない死者の代弁者として証言した。日本政府が戦争の後始末をしない限り、空襲で亡くなった人の死は無駄死にになってしまう」と発言しました。

 重慶大爆撃裁判原告の文仲さん(72)が、「日中友好のため、無差別な残虐爆撃を地球上からなくすために、日本政府は謝罪と賠償を行わなければならない」と連帯の発言をしました。

 ジャーナリストの斎藤貴男さんが、「なぜ戦後補償問題にかかわるのか」と題して講演しました。


志位委員長がメッセージ

 8日に開かれた「つどい」に、日本共産党の志位和夫委員長が次のメッセージをよせました。

 本日の集会にご参加のみなさんに心から連帯のメッセージをお送りします。

 戦後66年もの間放置されてきた空襲被害者・遺族への国家補償と謝罪がなければ、戦後は終わりません。政府は軍人・軍属には軍人恩給や援護年金等での補償をしながら、戦争協力義務を果たした一般国民には全く補償しない差別的扱いは諸外国に例を見ない歴史的な汚点であり、一刻も早く改めるべきです。

 一昨年の東京地裁判決の通り、国会で補償立法を作ることが早急に求められています。

 日本国民として決して忘れてはならない空襲犠牲者と遺族の苦しみを次の世代に伝え、二度と戦争の惨事を引き起こさないために、直ちに政府による謝罪と補償を実現させるため、私もみなさんとご一緒にがんばります。





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