2011年3月7日(月)「しんぶん赤旗」
カジノに異議あり
大阪で市民集会
橋下徹大阪府知事をはじめ自治体によるカジノ構想が広がるなか、大阪市内で6日、「カジノ問題を考える市民集会―カジノに異議あり」が開かれました。主催は依存症問題対策全国会議(吉田洋一代表)。大阪など全国から62人が参加しました。
ジャーナリストの若宮建氏が講演。国民向けのカジノがある韓国では、自殺や全財産を失った路上生活者の増加などの悲惨な状況があると述べ、「負けて犠牲になる人のうえに成り立つギャンブルは絶対に人を幸せにしない」と強調。パチンコ、スロットなど日本はギャンブル王国で、ギャンブル依存症が100万人ともいわれるなか、「さらに依存症の人がまちにあふれる。マカオなど世界一のカジノが近くにあるのに日本が勝てるわけがない。冷静になって考えるべきだ」と語りました。
ギャンブル依存症となった男性が、“裏カジノ”と言われる店で働いた経験や、回復をめざす自助グループの活動を報告しました。
パネルディスカッションでは若宮氏、依存症当事者、医師、司法書士の各氏が発言。「依存症の完治は難しい。予防への社会のかかわりが大事」(医師)、「借金の過払い分を取り戻したあとのケアが問題」(司法書士)などと述べました。