2011年3月5日(土)「しんぶん赤旗」
主婦の国民年金切り替え
厚労相、通知知らず
細川律夫厚生労働相は4日の参院予算委員会で、専業主婦の国民年金への切り替え漏れ問題をめぐり、厚労省の担当課長が昨年12月に救済内容を定めた通知を出したことについて「当時知らなかった。不明を恥じる」と述べました。国会にもかけず、一片の課長通知で片付けようとしたずさんな対応が浮き彫りとなりました。
同問題では2月24日に大臣談話で申請や、すでに裁定が行われた人の対応、裁定に向けた事務処理や年金の支給は留保するとしていました。
参院予算委員会では、すでに裁定が終わり金融機関への支払い手続きが済んでいる493人に年金が支給されることが判明。細川厚労相は釈明に追われ、談話を訂正する事態となりました。
また、細川氏は、同省が昨年3月に救済方法や法改正をせずに行政裁量で実施する方針を決定したと答弁。「当時の(長妻昭)大臣が決めた」と述べました。自民党の世耕弘成氏への答弁。
また、課長通知は過去2年分の保険料を納めれば以前の期間は保険料を支払ったとみなすと定めていますが、申請すれば仮に2年分の保険料を支払わなくても、年金を受け取ることができることも明らかになりました。