2011年3月2日(水)「しんぶん赤旗」
予算案 強行しても展望ない
志位委員長 会見で批判
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日本共産党の志位和夫委員長は2月28日深夜、衆院予算委員会で来年度予算案が可決されたことについて国会内で記者団に問われ、「予算案は『財政が大変だ』といいながら大企業と大資産家に2兆円もの減税をばらまき、国民の暮らしは医療、介護、年金、保育、社会保障のあらゆる分野で切り捨てになっている。暮らしにも景気にも役に立たない予算を強行したことに対して厳しく抗議したい」と述べました。
志位氏は、「日本共産党は組み替え案を提起した。今回、『ねじれ国会』という問題もあり、衆議院の段階でしっかり中身について議論し、組み替え修正をもやっていくことが必要だった」と指摘。「ところがまったくやらずに数を頼んで強行した。こういうやり方をして参議院に送付しても、展望があるわけではない。とりわけ関連法案はまったく展望がない」と批判しました。
また「筋という点では予算案と関連法案は一体で扱って、審議していくのが当たり前だが、それを切り離してやるというやり方も悪い」と指摘。「衆議院で数を頼んでやっても与党はその先はまったく行き詰まったという状況だ」と強調しました。
今後の対応については「日本共産党は大企業や大資産家への減税ばらまき、大型開発、軍事費の無駄遣いをやめさせ、国民の暮らしに回すという組み替え案を出している。その立場で引き続き論戦し、修正を求めていく」と述べました。
笠井議員が反対討論 本会議
民主、国民新の与党は1日未明、衆議院本会議で92・4兆円の2011年度予算案の採決を強行し、賛成多数で可決しました。日本共産党など野党は反対。歳入を裏付ける予算関連法案について成立のメドが立たないため、政府・与党は採決を先延ばしし、衆議院に留め置いています。
予算は憲法の規定により30日後に自然成立するため年度内成立が確実となりました。
日本共産党の笠井亮議員は本会議で反対討論に立ち「公約を百八十度転換し、大企業の利益優先、日米軍事同盟強化の予算となっており、断じて認めることができない」と批判しました。(笠井議員の反対討論)