2011年3月1日(火)「しんぶん赤旗」
都有地活用し保育所を
最低基準引き下げ批判
都議会委で大山氏要求
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日本共産党の大山とも子東京都議は28日の都議会厚生委員会で、深刻な保育所待機児の解消のため、都有地を活用し認可保育所を増設するよう求めました。
大山氏は、都が認可保育所の0〜1歳児1人あたり最低面積基準を現行の国基準に沿った3・3平方メートルから2・5平方メートルへの引き下げを検討していることを批判。2001年の「小泉改革」による定員弾力化以降、詰め込み保育などによって認可保育所で子どもの死亡事故が急増した事実を示し、最低基準は常に向上させるとした制度の趣旨と逆行すると指摘しました。
大山氏は多くの区市町村で認可保育所を増設しているものの、今年も申請児が21区だけでも昨年から約4500人増えていることにふれ、用地確保が課題だと強調。活用可能な都有地の情報を区市町村に提供し、保証金や地代負担を軽減するよう迫りました。さらに都が独自の人件費補助を切り下げた結果、職員の労働条件が悪化して保育士の確保・定着が困難になったと指摘し、都が運営費を補助するよう求めました。
都福祉保健局の角田由理子担当部長は、国に国有地貸付料の減額を求めているとしましたが、国有地貸付料の負担を都が軽減することは考えていないと答えました。
大山氏はまた、高齢者の宿泊サービスを行う通所介護事業所に対し、基準をつくる都の方針を「重要な前進」と評価し、宿泊スペース、利用者の安全確保、職員配置などについてショートステイやグループホームなどと同様の基準を設定するよう求めました。