2011年2月27日(日)「しんぶん赤旗」
アラブ諸国 民主化求めデモ続く
イラク 生活条件改善掲げる
【カイロ=伴安弘】アラブ諸国では25日、イスラム教の金曜礼拝に続いて民主化を求める集会・デモが行われました。強権政権を倒したエジプトとチュニジアでは、参加者がいっそうの民主化を主張。イラクでは住民の生活条件の改善などの要求が掲げられました。
エジプトでは首都カイロの中心部タハリール広場に数万人が集まり、シャフィク内閣の総辞職などを要求。リビア国旗を振るなど、中東各国の民主化デモとの連帯を示しました。
チュニジアでもガンヌーシ首相率いる内閣の総辞職を要求。デモ参加者数は10万人以上とみられ、1月14日のベンアリ政権崩壊以来最大の規模となりました。
これに対し政府は7月半ばに総選挙を実施すると発表。またベンアリ前大統領の側近46人に続いて110人の資産を没収したことを明らかにしました。
イラクでは、首都バグダッドで数千人が参加したのをはじめ、北部のモスル、南部のバスラなど、民主化要求デモとしてはこれまでの最大の規模となりました。
イラクは長年のイラク戦争で破壊されたあとも、電気、飲料水の供給や雇用など基本的な生活条件が十分に改善されないままになっています。
イエメンでは首都サヌアで数万人がサレハ大統領の辞任を要求してデモを継続。バーレーンでも、この日数万人がデモを続けました。ヨルダンでも首都アンマンで4000人がデモ行進し、国王による首相任命でなく、国民による政府選出を求めました。