2011年2月27日(日)「しんぶん赤旗」
国連安保理 制裁決議案で折衝
事務総長、即時行動促す
【ワシントン=小林俊哉】国連安全保障理事会は25日、リビア情勢について会合を開きました。席上、同国政府による反政府デモの弾圧を「人道に対する罪」として、国際刑事裁判所(ICC)に付託することなどを盛り込んだ決議案が配布されました。
同決議案は英仏が起草。リビアへの武器輸出禁止、最高指導者カダフィ大佐と家族、政権幹部の資産凍結や渡航禁止などが柱です。同国政府に暴力の即時停止を求めています。
国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は会合で、リビアでの死者数が1千人を超えるとの推計に触れ、「この状況では、時間を無駄にすれば人命がさらに失われる」と主張。「一国が重大な国際的犯罪からその市民を保護することができないとき、国際社会には介入し、集団的に適宜、断固としたやり方で保護する措置をとる責任がある」として、安保理として即時に「具体的行動」をとるよう促しました。