2011年2月27日(日)「しんぶん赤旗」
リビア首都デモ
軍が発砲 死者多数か
反政府派と交渉の用意
【カイロ=小玉純一】北アフリカのリビアでは、25日も各地で最高権力者カダフィ大佐の退陣を求めるデモが行われました。首都トリポリではカダフィ軍が反政府デモに発砲し、多数の死者が出たもようです。軍は無差別に発砲したと報じられています。
カダフィ氏の支配地域が首都の一定地域などに狭まるもと、同氏は同日夕、首都中心部「緑の広場」に動員した支持者ら数千人を前に演説し、徹底抗戦の構えを改めて示しました。
トリポリ東200キロのミスラタでは、カダフィ軍と反政府派が戦闘。カダフィ氏の次男セイフ・イスラム氏は外国人記者に、ミスラタと西部アッザウィヤでカダフィ軍の苦戦を認め、反政府派と交渉の用意があると表明しました。
他方、カダフィ体制から解放された東部のベンガジでは25日、金曜礼拝のあと、数万人が街頭に繰り出し、反カダフィの意思を表明。「トリポリのみなさん。私たちはあなたとともにある」と書いた横断幕を掲げました。
政府高官らの辞任がいっそう広がり、24日は駐ヨルダン大使、25日は駐フランス大使、駐インド大使、アラドル検事総長がそれぞれ辞任しました。