2011年2月24日(木)「しんぶん赤旗」

駅ホームの安全確保を

視覚障害者が国交省要請


 全日本視覚障害者協議会(全視協・田中章治会長)は23日、今国会でバリアフリー新法の見直しと交通基本法が提案されるのを受けて、駅ホームの安全設備の改善やホーム要員の配置など鉄道利用時の安全な歩行と移動の保障を求めて国土交通省に要請しました。

 要請では、全視協の野島潔執行委員が、固定式ホーム柵のある駅で、電車のドア位置に柵がないために転落した経験を話し、固定式ホーム柵の問題点を指摘しました。

 国交省担当者が「何もないよりは固定式柵でもあったほうがいいのではないか」との認識を示したため、参加者からは「視覚障害者はぶつからないと柵があるかどうかわからない」「固定柵を理由にホーム要員を減らされては困る」などの意見が出されました。

 要請の中で、同省側は「ホームドア整備促進等の検討会」を設置し、駅ホームの安全対策の検討をすることを明らかにしました。

 一方、田中会長は、国連の障害者権利条約の批准に向けて、交通基本法で歩行・移動を国民の権利と位置づけることを要求しました。

 しかし、同省側は「権利を規定すると行政面や社会的実態から問題が生じる」として、「権利」は盛り込まない考えを示しました。





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