2011年2月21日(月)「しんぶん赤旗」
エジプト ムバラク大統領辞任1週間
喜びにあふれる人々
民主化への決意語る
タハリール広場
ムバラク大統領の辞任からちょうど1週間となった18日。「勝利の行進」集会が開かれたタハリール広場に詰め掛けた人々は、喜びにあふれ、民主化を進める決意を口々に語っていました。(カイロ=伴安弘 写真も)
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「私たちがここに来たのは、政府と軍に対して、国民は自分たちの権利を守るために、いつでも集まれるんだということを示すためです」
ミルク製造会社で主任を務めるヤセル・モハマドさん(37)は言います。大学教授のモハメド・ナガルさん(62)も「私たちの要求が実現しないなら毎週金曜日に私たちは集まります」と力を込めました。
インタビューに応じたすべての人が、シャフィク内閣の総辞職を求めていました。カイロ大学の助手タハニ・サメールさん(30)=女性=は「シャフィク内閣が辞めてテクノクラート(専門行政官)からなる内閣をつくるべきです。過去の政権のすべての関係者を軍は裁判にかけるべきです」と述べました。
広場には「政治囚の即時釈放」「非常事態令の撤廃」といった要求や、反政府デモで殺害された青年らの写真を掲げる人もあちこちで見られました。
小学校低学年の息子2人を連れた母親アミラ・モハメドさん(34)は「子どもたちに革命の成功を見せてあげたいと思って来ました。みんなが民主主義と自由を得て喜んでいます」と笑顔で話しました。
この日、カイロ西部モハンデシーンの広場では、3000人が集まってムバラク大統領支持派の集会も開かれました。同氏を支持していた人たちも、革命は支持していました。
会社員のワヒド・セラグさん(51)は「1月25日革命を支持します。ただ、国を戦争に導くことをしなかったムバラク大統領を中傷してほしくない。ムバラク政権は間違いを犯したが、それは最後の5年間だけでした」と語りました。
この集会を横目で見ていたタクシーの運転手ガマル・ケラニさん(53)は「ムバラク大統領が良かったのは最初の5年間だけ。あとの25年は国を最悪の状態に追い込んだ。国民は貧困に陥り、尊厳も失った」と語っていました。
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