2011年2月20日(日)「しんぶん赤旗」
実効ある温暖化防止策を
公害地球懇がCOP16報告集会
TPP参加反対を決議
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公害地球環境問題懇談会は19日、TPP(環太平洋連携協定)参加反対と、発電所などへの温室効果ガスの削減義務付けなどを求めて「COP16(国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議)報告集会」を東京都内で開きました。
温室効果ガスを2020年に25%削減する目標や削減義務化対策を「反古(ほご)」にした民主党・菅政権を批判する発言が続出。政府に対して「TPPへの参加に反対する決議」と、温暖化防止のための国内対策を求めるアピールを採択しました。
農民連の真嶋良孝副会長が特別報告し、TPP参加で関税だけでなく非関税障壁まで撤廃しようということは食料自給率を低下させるだけでなく、経済活動と国民生活のあらゆる規制が取り払われ健康や暮らしが脅かされると指摘。ロシアや中国などの異常気象による食料価格高騰に触れ、TPP参加は食料危機を深刻化させると警告しました。
昨年12月のCOP16の参加者が会議のポイントを報告。早川光俊・地球環境と大気汚染を考える全国市民会議専務理事は、日本政府の京都議定書延長反対強硬姿勢について、「日本の発言に会場が凍りついたが日本の主張はけちらされた」と紹介。日本が主張する米国など「すべての国が参加する枠組み」は京都議定書延長と新しい議定書の二つでも可能だと指摘し、日本が25%削減目標を決定することが国際交渉を前進させることになると強調しました。
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