2011年2月19日(土)「しんぶん赤旗」
本人に無断で確定申告
滞納整理に還付金充当か
秋田・旧角館町
秋田県仙北市税務課が2006年2月に、少なくとも市民4人の05年分の源泉所得税の還付を請求する確定申告書(還付申告書)を本人に知らせずに事実と異なる内容で作成し、同4月に大曲税務署に提出し、国から還付金(4人合計21万9680円)が支出されたことがわかりました。
うち3人分10万6840円は、還付金受取先が空欄になっており、市によって差し押さえられ、税などの滞納分に充当されたと同市はみています。もう1人の11万2840円は本人が知らない口座番号で銀行振り込みされており、どう扱われたかは不明です。
同市の羽川茂幸総務課長は、「県に投書があり、市は年明けから調査している。税務課職員が作成したのはその通りとみている」と話しています。
県生活と健康を守る会連合会の鈴木正和会長が18日、記者会見して明らかにしました。
市町村合併前の角館町税務課は、会社員の女性(50)と息子2人(29歳と27歳)の03、04年度分の還付申告書を作成し、還付金計26万4140円を差し押さえ、滞納税に充当したとみられます。
女性が個人情報開示を受けると、大病の事実がないのに3人とも各30万円ほどの医療費が控除されたり、社保加入なのに国保の保険料控除がされていました。
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