2011年2月18日(金)「しんぶん赤旗」
エジプト 青年組織 新憲法訴え
議会による共和制要求
報道の自由も
【カイロ=伴安弘】エジプトのムバラク大統領を辞任に追い込んだ反政府青年の連合体「革命の青年」は14日、声明を発表し、エジプト軍最高評議会に対し、大統領の権限の縮小と議会制度に基づく共和制に道を開く新憲法の制定などを呼びかけました。中東の衛星テレビ・アルジャジーラが15日伝えました。
声明は、憲法改正の他、▽最大1カ月を任期とするテクノクラート(専門行政官)からなる暫定内閣の樹立▽非常事態令と特別法廷、戒厳令の撤廃▽民間団体や労働組合の創設の権利▽新聞その他のメディアによる制限なしの報道の権利▽「革命」以前、以後を問わない政治囚の釈放▽与党・国民民主党の解体とその本部・資金の国家への返還▽秘密警察「国家治安調査局」の廃止▽(現行)政党法の10日以内の撤廃と新法の1カ月以内の制定▽過去に出された裁判所の判決の履行▽イスラエルへの天然ガス輸出の停止―を要求しています。
「革命の青年」のメンバー、アブドル・サミール氏は、シャフィク内閣に代わる暫定内閣の首相候補として、元閣僚のアハメド・ゴワイリ、ハゼム・バブラウィ両氏を軍最高評議会に提起することで、運動内で合意ができていると述べました。
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