2011年2月16日(水)「しんぶん赤旗」
「海兵隊抑止力は方便」
鳩山発言 沖縄怒る
「対米追従の本音でた」
米海兵隊普天間基地の「移設先」を名護市辺野古に決めた理由として「米海兵隊は抑止力」と挙げたのは方便だった、との鳩山前首相発言に沖縄では怒りが広がっています。
県議会の高嶺善伸議長は、「これまで在沖米海兵隊の継続駐留を正当化する理屈だった『抑止力』そのものが、単に県外・国外移設断念を理由づけるための責任逃れの方便であったことを示した」と怒りをあらわにしました。
さらに、「今回の発言が契機となって、『抑止力』問題を改めて真正面から議論をし、日米共同発表のあり方についても、かなり明確な言及ができると思う」と語りました。
「あきれてものがいえない。歴代政権以来の対米追従の本音が出た」と怒るのはヘリ基地反対協の大西照雄代表委員=名護市=。「海兵隊『抑止力』論は完全に理論的にも実践的にも崩壊した」といいます。
沖縄各地の米軍基地・戦跡のガイドを務める与儀喜一郎さん(66)=那覇市=は、「ガイドの際“駐留米軍は日本の防衛のためでなく、アジア・西太平洋への展開のため”と証言した歴代の日米高官の発言コピーを使っています。鳩山前首相の『抑止力』発言もコピーし、当時から『うそだ』といってきました。今、『私のいった通りだったでしょう』といっています。許せない」。
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