2011年2月15日(火)「しんぶん赤旗」
造船・鉄鋼
労災続発を告発
神戸 労働者が交流集会
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兵庫労連、地域労連と民間大企業労働者の交流集会が13日、神戸市中央区で開かれ、活発に討論しました。
大企業が海外に生産拠点を移し、もうけの拡大をはかる一方、老朽化した生産設備の鉄鋼や造船の職場で労働災害が続発しています。
商船建造の終了を発表した三菱重工神戸造船所では、27歳の青年が溶接の火の粉をかぶって大やけどを負ったり、船体ブロックを反転させた際ブロックに当たった労働者が肋骨(ろっこつ)を骨折するなど、昨秋の3カ月間で5件発生。うち4件が下請け労働者。神船の労働者は「商船撤退問題が大きく影響していると考えられる」としました。
33%の海外生産を50%に高めるという神戸製鋼。「会社は現場に人も金もつぎ込まない」と切り出した労働者は「会社は20代の若手を採用したが、教育をする時間がない。足がなくなった、手を飛ばしたなどの労災が増え、技術が伝承できず、ものづくりが危ない」と批判しました。
川崎重工の労働者も、労災と在職死亡が30代と40代に多発し、非常に休暇を取りにくい状況が広がっているとしました。
菊本義治兵庫県立大学名誉教授が講演。北川伸一事務局長が「大企業の横暴を地域、職場から告発し、地域経済や雇用を守る社会的責任を果たさせよう」と報告しました。
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