2011年2月13日(日)「しんぶん赤旗」

今週の国会

予算案の徹底審議が焦点

小沢氏の証人喚問 共産党は決断迫る


 国会は、2011年度予算案の徹底審議と採決をにらんだ動きが焦点になります。

 14日には北海道と福井県で地方公聴会が開かれ、予算案をはじめ菅政権が掲げる環太平洋連携協定(TPP)加盟などについて、現地視察と意見陳述・質疑が行われます。

 15日には衆院本会議で、予算関連の所得税法、地方税法両改定案などの趣旨説明と質疑を実施。16日には衆院予算委員会で「外交・安保等」をテーマに、菅直人首相らが出席して集中審議を行う予定で、NHKで中継されます。

 審議を通じて、年金給付切り下げなどの一方で大企業に法人税減税をばらまく予算案の問題点が鮮明となり、TPPをめぐっても国民生活を脅かす危険性が浮かび上がっています。日本共産党は集中審議や参考人質疑などを求めています。

 与党は、委員会採決をにらんで中央公聴会の開催議決を15日に行うよう主張。同時に、関連法案を成立させるためには衆院の3分の2以上の賛成で再可決する必要があるため、社民党などに働きかけを強めています。

 日本共産党など6野党が求めている民主党の小沢一郎元代表の証人喚問については、民主党が社民、国民新の両党が賛成していないことも口実にして、偽証罪にも問われない政治倫理審査会での弁明に努力するとして、背を向けています。

 6野党は中央公聴会の開催議決までに証人喚問を行う意思を示すよう求めていますが、10日に行われた菅首相と小沢氏との会談でも速やかな国会招致にはなりませんでした。真相解明と政治的道義的責任の追及のためには証人喚問以外にないことはいよいよ明白になっています。

 日本共産党は「小沢氏の疑惑は公共事業受注に絡むもので予算審議とかかわっている。審議が終わって、証人喚問ができませんでしたというわけにはいかない」(穀田恵二国対委員長)として証人喚問の速やかな決断を迫っています。

 一方、参院では14日に決算委員会が開かれ、2008年度予備費などに対する質疑が行われます。





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