2011年2月12日(土)「しんぶん赤旗」
「建国記念の日」 各地で反対集会
「建国記念の日」の11日、この日を祝日とすることに反対し、憲法問題や東アジアの平和などを考える集会が、全国各地で開かれました。
東京 平和の東アジアを
歴史研究者団体や東京都教職員組合などからなる「『建国記念の日』に反対し思想・信教の自由を守る連絡会」主催の集会が東京で開かれ、約250人が参加しました。歴史科学協議会の糟谷憲一代表理事の開会あいさつのあと、丸山重威関東学院大学教授が、翼賛的な傾向を強める日本のマスメディアの動向について、川田忠明日本平和委員会常任理事が軍事によらない東アジアの平和構築について、それぞれ講演しました。
丸山氏は、今年元日の全国紙各紙の社説が消費税増税不可避、TPP参加推進の立場で歩調を合わせたことや、昨年も、そろって「豹変(ひょうへん)」という同じ言葉を使って鳩山内閣に公約投げ捨てを求めたことなどをあげ、いまのマスメディアは「国民にものを考えさせない方向になっているのではないか」と批判しました。
川田氏は新防衛大綱などにみられる「抑止力や軍事同盟でおどせば相手は攻撃してこないだろう」という考えが「危険な思いこみ」であることを、事態が全面核戦争の手前までエスカレートしたキューバ危機などを例に挙げて指摘。憲法9条を持つ国として世界の評価が高い日本こそ、「対話と交渉」による東アジアの平和実現に力を発揮すべきだと訴えました。
横浜市における「つくる会」教科書採択の問題など各分野からのとりくみが報告され、集会は「歴史に学び憲法を生かし、平和と友好の東アジアを」築くために「多くの人々と連帯して邁進(まいしん)しましょう」と訴えるアピールを採択しました。