2011年2月11日(金)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 「時間は人間の発達の場である」。不破哲三さんが講師の、先の「古典教室」第3回で、もっとも反響の大きかった言葉です▼「生きていくことの楽しさを感じワクワクする」と、ある受講者。マルクスが『賃金、価格および利潤』で、労働時間を縮めるたたかいをよびかけた言葉です。自由な時間をもたない人間は「他人の富を生産するたんなる機械にすぎず、からだはこわされ、心はけだもののようになる」と▼350通近い講義の感想文に、あるわ、あるわ。かつて勤めた会社での体験から胸に響いた、という人がいます。早出にサービス残業。休日は会社の勉強会にレク活動。「資本の側は全ての時間を拘束しようと洗脳の体制」でした▼若い党員には、切実です。「青年が救われる言葉」「闘争していいんだよ!というマルクスの温かさ!」。派遣などで働きすさんでいたと明かす青年は、長時間労働に不平をいえば社会の外に締め出される現実に憤ります。「労働時間を減らせて雇用を増やす」話に、胸を躍らせました▼文化運動に携わる人は、誇りをもったようです。「日々人間を取り戻す闘(たたか)いをしているのだ」。とにかく、“マルクスは生きている”と実感した受講者の多いこと▼時間の大切さを表す言葉に、「時は金なり」(フランクリン)があります。「金」におきかえられない「人間」の尊さ、「人間」の解放を説いたマルクス。感想文にありました。「この意味深い言葉が、日本の労働者に浸透することが今必要なのかな?」





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