2011年2月9日(水)「しんぶん赤旗」

「普天間県外移設・早期返還を」

日米に 沖縄・軍転協が初の要請


 沖縄県と基地所在の市町村で構成される沖縄県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協)は8日、上京して菅直人首相ら関係閣僚や与党、在日米大使館に対して、米海兵隊普天間基地(宜野湾市)の県外移設・早期返還などを要請しました。軍転協が同基地の県外移設を要請したのは初めてです。

 沖縄県の仲井真弘多知事らが提出した要請書は冒頭、普天間基地の同県名護市辺野古への「移設」を明記した昨年5月の日米共同発表を見直すよう要請。また、在沖縄海兵隊のグアム移転と、米空軍嘉手納基地以南の基地返還は「パッケージ」であるとの見解をあらため、実現可能な負担軽減策を確実に行っていくよう求めました。

 名護市の稲嶺進市長は、北沢俊美防衛相との懇談で、同市が普天間基地「移設」を拒否していることを理由に米軍再編交付金を停止していることについて、「(普天間「移設」に関する)環境アセスの実施段階で25%交付することになっている。アセスはほぼ完了して政府はその成果を得ており、それに対する交付はすべきだ」と反論。また、同市が普天間「移設」に直結する辺野古周辺での環境調査を拒否したことで沖縄防衛局が異議申し立てをしたことの不当性にもふれました。

 普天間基地を抱える宜野湾市の安里猛市長は、「騒音防止協定が順守されておらず、米軍ヘリによる場周経路のはみ出し飛行が常態化している。政府間の取り決めは守ってほしい」と求めました。

 軍転協は9日、在日米軍司令部(東京都福生市など)への要請を行う予定です。





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