2011年2月8日(火)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 「佑」の字には人を助ける意味があるそうです。やさしさや思いやりをもった人間に育ってほしい、そんな親の思いを感じます▼大相撲が八百長問題に揺れる一方で、プロ野球では“佑ちゃんフィーバー”がつづいています。日曜日はキャンプ地の沖縄・名護市営球場に最多の3000人が集まり、斎藤佑樹投手がもみくちゃになる一幕も。しかし狂騒を尻目に、早くもルーキーはチームに溶け込んでいる様子です▼サッカーでは、イタリアの名門インテル・ミラノに入団した長友佑都選手が本拠地デビュー。ローマ戦の後半に出場すると、左サイドバックから果敢に攻め上がり、地元ファンを喜ばせました▼ピッチに入るとき、「心がふるえた」という長友選手。彼の目標は「世界一のサイドバックになること」。その階段をまたひとつ上がった武者震いかもしれません。求められる能力が多いポジションですが、弱点を克服し、Jリーグ入団後、わずか3年で世界トップの舞台まで駆け上がりました▼志の高さでは斎藤投手も同じです。こちらは「日本のエースになって、野球人気を復活させたい」。2人の「佑ちゃん」に共通するのは、より高みをめざして努力する真(しん)摯(し)な姿勢だけではありません▼長友選手の信条は「チームが一つになることがボールをけるより大事」。斎藤投手も仲間やライバルの存在を強調します。自分のことだけ考えず、まわりの人や他者を大切に思える気持ち。それが、まっすぐな成長にもつながっているのでしょう。





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