2011年2月6日(日)「しんぶん赤旗」

陸山会事件

検察側、裏金立証へ

小沢氏元3秘書あす初公判


 民主党元代表の小沢一郎被告の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、政治資金規正法違反(虚偽記載)罪に問われた衆院議員、石川知裕被告(37)ら元秘書3人の初公判が7日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で開かれます。検察側は、虚偽記載は土地購入の原資を隠すためだったと主張、裏金の存在を立証する方針で、3人の公判のゆくえは、同罪で強制起訴された小沢被告の裁判にも影響を与えることになります。(「政治とカネ」取材班)


 起訴されたのは、石川被告のほか、元公設第1秘書の大久保隆規被告(49)、元私設秘書の池田光智被告(33)。

 3人の起訴事実によると、陸山会は、2004年10月に東京都世田谷区深沢の土地を購入しましたが、陸山会の会計責任者だった大久保被告と、事務担当者だった石川被告が共謀して、04年分の政治資金収支報告書に小沢被告からの借入金4億円や土地購入費など約3億5200万円などを記載しませんでした。

 また、大久保被告と、石川被告の後任の池田被告は共謀して、05年分の収支報告書に土地購入費など約3億5200万円を虚偽記載したほか、07年分の収支報告書に小沢被告への4億円の返済などを記載しませんでした。

 虚偽記載の総額は21億6900万円にのぼります。

 公判で注目されるのは、土地購入原資がゼネコンなどの裏金だったのではないか、ということの解明。小沢被告の地元、岩手県奥州市の胆沢(いさわ)ダム建設工事受注のため、石川被告、大久保被告に計1億円を渡したとされる中堅ゼネコン「水谷建設」(三重県桑名市)の元社長らが証人として出廷する予定です。

 一方、捜査段階で虚偽記載を認める供述調書に署名した石川被告ら元秘書側は、その後、全面否認に転じており、その信用性、任意性も争点になります。

 公判は月2〜4回、計17回開かれ結審の予定(表参照)。7月20日に最終弁論をおこない、判決は秋ごろとなる見通しです。


元秘書の公判日程の見通し

 2月7日

 初公判

 2〜3月

 被告人質問

 3〜6月

 証人尋問(取り調べ担当検事、水谷建設関係者ら)

 7月20日

 最終弁論





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