2011年2月5日(土)「しんぶん赤旗」
小2まで35人学級に
衆院予算委 宮本議員、実現迫る
日本共産党の宮本岳志議員は4日の衆院予算委員会で、文部科学省が来年度から小学校1・2年生を35人以下学級にすると計画していたにもかかわらず、予算案では1年生だけとなったことを取り上げ、米軍への「思いやり予算」の廃止などで財源を確保し、少人数学級を推進するよう訴えました。
宮本氏は、2002年度から独自に少人数学級を実施した山形県では、「学力が向上し不登校の児童数が大幅に減少」と教育委員会が報告していることを紹介し「(教育)効果は歴然だ」と強調。世界でも25人以下学級が常識になっていることを指摘しました。
政府の「政策コンテスト」で、少人数学級へのパブリックコメント(国民の意見)が189事業中3番目に多かったことも示し、「国民の期待の高かったものをなぜ削ったのか」と迫りました。
高木義明文科相は少人数学級について、「学力が向上し、不登校や欠席率が低下した」と効果を認めながら、小学校2年生まで実施するためには「さらに93億円が必要だ」などとして財源を理由に見送ったことを説明しました。
宮本氏は、財源がないと言うが、米軍基地内の小学校は「思いやり予算」(1858億円)によって「小学校1〜3年生は18人学級」と指摘。財源は十分にあることを示し、当初の予定どおり来年度から小学校1・2年生で35人学級を実施するよう主張しました。
これに対し高木文科相は「政府全体の中で検討する」と述べました。