2011年2月2日(水)「しんぶん赤旗」
南米両大国が関係強化
ブラジル大統領がアルゼンチン訪問
地域統合の重要性強調
【メキシコ市=菅原啓】ブラジルのルセフ大統領は31日、隣国アルゼンチンを訪問、同国のフェルナンデス大統領と会談し、多面的な協力を進める諸文書に調印しました。
両国は、面積や経済規模で南米1、2位の地域大国です。ルセフ大統領は、両国が「地域の中で戦略的な役割を担い、中南米の大きな可能性を代表している」と発言。協力することが両国を強化し、それが真の地域統合の達成につながると強調しました。
フェルナンデス大統領は、1月1日に就任したルセフ氏が初の外遊先にアルゼンチンを選んだことに感謝を表明。アルゼンチンと地域の運命は、「ブラジルの運命と永続的に結びついている」とのべ、両国関係の発展が地域全体にとっても重要な意味をもっていると語りました。
両首脳は、研究用原子炉の共同開発、国境を流れる河川の水資源の共同利用、先進国依存からの脱却をめざす医薬品の共同研究など14の協力文書に調印しました。両国政府が力を入れている都市部の貧困層向け住宅建設でも協力する内容を盛り込みました。
ルセフ氏はブラジル初の女性大統領。同じく女性のフェルナンデス大統領と、女性が差別なく社会参加できる国へとさらに前進させるために努力することを確認しました。