2011年2月2日(水)「しんぶん赤旗」
青森 東奥学園の解雇認めず
最高裁が上告を棄却
長内先生「4月にも戻りたい」
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青森市の東奥学園高校の雇い止め(解雇)は不当だとして、常勤講師だった長内佑輔氏(29)が、学校法人東奥学園(高橋福太郎理事長)に地位確認などを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は、学園側の上告を棄却しました。これで、長内氏の訴えを認めた仙台高裁判決が確定しました。
原告側が1日夜、青森市内で記者会見し、明らかにしました。
長内氏は、2004年4月に東奥学園高校の常勤講師として採用され、1年ごとの契約が3回更新され、4年間勤務。
学園は08年3月で雇用契約期間の満了を理由に、長内氏を雇い止め(解雇)にしました。
地位確認などを求めた訴訟で、青森地裁は長内氏の請求を退けましたが、二審の仙台高裁は10年3月、長内氏の訴えを認める逆転勝利判決を言い渡しました。学園側は同年4月、最高裁に上告していました。
記者会見には、長内氏や弁護団、支援団体の代表が出席。
葛西聡弁護士は、最高裁の棄却決定について、有期雇用であっても、合理的理由などがなければ、雇い止めできないことを確認したものであり、「非正規労働者の権利保護の点で有意義」とのべました。
長内氏は、支援に感謝の意を表明し、「具体的な解決に向けて努力していきたい。できれば4月からでも学校に戻りたい」と話しました。
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