2011年1月31日(月)「しんぶん赤旗」

“子どもの未来の問題”

臨時教職員制度改善へ集会

「いつ辞めさせられるか不安」

横浜


写真

(写真)臨時教職員の実態を語り合う集会参加者=30日、横浜市内

 臨時(非正規)教職員制度は教職員にとっても子どもにとっても重大問題―。29、30の両日、横浜市内で「制度改善を求める東日本ブロック集会」が開かれ約140人が参加しました。主催は実行委員会。

 「ちょっとひどくない? この制度」と題したシンポジウムで3人が報告しました。

 元臨時教員で今は小学2年生の担任をしている正規教員(53)は、任期が1年未満の臨時教員の時は年度末になると次の仕事があるかどうか分からない不安を抱えながら頑張ってきましたが、正規になって子どもの成長を安定した気持ちで長い目で見られるようになってうれしいと発言。「教育に臨時があってはいけない。子どもの未来のためにも制度改善を」と訴えました。

 特別支援学校の臨時教員は、4月半ばに臨時教員が集められ校長から「生徒の1人が通常校への転出を希望し1学級減るので、この中の1人にやめてもらいます」と宣告された経験に触れ、いつもいつ辞めさせられるのか不安だと話しました。

 私立校で26年目の臨時教員は「学校経営が苦しく正規教員が辞めても補充がなく採用試験も行われない」と実態を報告しました。

 他にも、▽任期が4月1日から3月25日までなので1週間近く医療保険が空白になる▽研修から除外される▽父が死んだ時、忌引休暇ももらえなかった▽年休は10日しかなく骨折しても休めず松葉づえで出勤したなどの問題点が出されました。

 参加者からは、教育予算を確保し臨時教職員を正規にしていくために運動を強めることが必要だという意見が多数出されました。


 臨時教職員 正規教職員の産休・育休など一時的な代替が主な目的とされてきましたが、現状は正規教職員の欠員が補充されないまま安上がりの臨時教職員で補っているのが実態。フルタイムで働く常勤とパートタイムの非常勤がいます。国が財政負担を減らし雇用の規制緩和を進めた中で、地方独自の努力による少人数学級実施のため、非常勤教職員が急増しました。多くの臨時教職員は雇用期間が1年に満たず低賃金。非常勤教員は年収が100万〜200万円にしかなりません。





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