2011年1月27日(木)「しんぶん赤旗」

米嘉手納所属機の訓練移転

グアム・北マリアナ諸島想定

費用は日本負担 三沢・岩国からも

塩川議員に防衛省説明


 日米両政府が沖縄の米空軍嘉手納基地(嘉手納町、沖縄市、北谷町)所属の米軍機による訓練を米国の領域に一部移転することを決めた問題で、具体的な移転先として、グアム島と北マリアナ諸島にあるファラロン・デ・メディニラ島の射爆場を想定していることが分かりました。

 また、米空軍三沢基地(青森県三沢市)と米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)の所属機の訓練もグアムに移転する可能性があることが明らかになりました。

 防衛省が25日、日本共産党の塩川鉄也衆院議員に説明しました。

 日米両政府は20日、嘉手納基地所属機など米軍機の訓練を、自衛隊との共同訓練や米軍単独訓練の形で、「グアム等」の「米国政府の施政の下にある領域」に移転することで合意しました。費用は、国会で審議される特別協定で日本側が負担しようとしています。

 グアム島とファラロン・デ・メディニラ島の射爆場では1999年度から日米共同訓練が実施されてきました。今年も2月13〜25日に空自機16機と在日米軍機を含む米海・空軍機28機による共同訓練が予定されています。

 今回の合意はこうした訓練を日本負担でいっそう拡大しようとするものです。

 防衛省は、「グアム等」となっているのはファラロン・デ・メディニラ島を含むためで、「米本土への移転ではない」としています。しかし、日本政府が公式に発表した日米合意にはそうした限定はありません。





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