2011年1月19日(水)「しんぶん赤旗」

株主代表訴訟へ

第一生命社長の選挙行脚問う

オンブズマン


 第一生命の社長で生命保険協会の渡辺光一郎会長による2009年の総選挙の応援行脚の経費は、不適切な支出で返還すべきだとして18日、NPO法人「株主オンブズマン」が株主代表訴訟を検討していることが明らかになりました。

 同NPOは、一般株主の立場から上場企業役員の違法や不正行為を監視する団体。ホームページで、第一生命の株主に訴訟への参加を呼びかけています。

 渡辺氏は、第一生命の専務執行役員だった09年8月に自民、民主両党などの候補者28人の“陣中見舞い”のため、17都道府県を行脚していました。

 本紙が4日付で報じ、選挙期間12日間のうち9日間も応援にあてる渡辺氏の常軌を逸した行動に批判の声が広がっています。

 生保業界は、金融族議員を中心にパーティー券購入や接待攻勢が発覚。保険金不払いでの処分軽減を図った疑いも浮上しています。

 同NPOは「経営者の正常な業務の一部と見なすことはとうていできません。これに要した費用は、事業の目的外の不適切な支出として会社に返還されるべき」だと指摘。「企業のトップが本来の業務を放置」して、「協力してくれる国会議員を支援する活動がどこまで許されるのかを問う裁判」としています。





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