2011年1月15日(土)「しんぶん赤旗」
経団連前「内部留保で賃上げを」
国民春闘
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「大企業は内部留保をはきだし、賃上げと雇用にまわせ」―。全労連などでつくる国民春闘共闘委員会の春闘闘争宣言行動が14日、取り組まれ、春闘要求を掲げた労働者の唱和が東京・大手町の日本経団連前に響きわたりました。厚生労働省への要請行動などとあわせて1000人が参加しました。
国民春闘共闘は2011年春闘で時給100円、月額1万円以上の賃上げ要求を掲げています。
日本経団連前の行動で主催者あいさつした大黒作治代表幹事(全労連議長)は、大企業の内部留保244兆円を賃上げに活用することを求める世論が広がっているとして、「賃上げ、雇用を守って景気回復という声を大きくし、くらしをまもるたたかいを発展させよう」とよびかけました。
航空労組連絡会の近村一也議長は、日本航空の「整理解雇」を批判。「不当解雇を撤回させ、安心して働き続けられる社会をつくるために全力をつくす」と表明しました。
生協労連の桑田富夫委員長は、最低賃金1000円の実現を要求。自治労連の猿橋均書記長は、「環太平洋連携協定(TPP)は、農林漁業の破壊だけでなく、雇用も自由化させるものだ」と批判しました。
日産自動車の「派遣切り」とたたかう神奈川女性センターの土谷理美さんは、「大企業が雇用の安定や、地域経済に責任を負わず、労働者には大増税を押しつけようとしている」と批判し、労働者派遣法の抜本改正を求めました。