2011年1月13日(木)「しんぶん赤旗」
原告4人証拠調べ決定
東京大空襲訴訟 高裁第2回口頭弁論
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第2次世界大戦中の東京への空襲で被害にあった被害者と遺族114人が、日本政府に謝罪と補償を求めている東京大空襲訴訟控訴審の第2回口頭弁論が12日、東京高裁(東京都千代田区)で開かれました。
鈴木健太裁判長らは、同訴訟原告団・弁護団が求めていた原告4人の証拠調べを決定しました。
しかし、荒井信一茨城大学・駿河台大学名誉教授、逸見勝亮北海道大学副学長、民間人戦争被害者の救済立法制定を国会へ働きかけ続けてきた杉山千佐子さんの3人の証人の証拠決定は保留しました。
原田敬三弁護士は、杉山さんの働きかけによって「戦時災害援護法案」が16年半にわたって国会に提出されたことと、昨年発足した全国空襲被害者連絡協議会が、空襲被害者の救済と補償を求める法案を発表したことをのべ、日本を真の平和国家にするためにも高裁が公正な審理をすすめることを求めました。
中山武敏弁護士は、民間人への無差別の爆撃を行った東京大空襲が国際人権法や国際人道法に違反することを指摘。軍人・軍属と差別され、何ら補償がなく放置、切り捨てられてきた民間人空襲被害者の早期救済のため、高裁判決で救済立法制定をするようのべることを求めました。