2011年1月7日(金)「しんぶん赤旗」
首相、消費増税に「政治生命」
国民に負担押しつけ
テレビ番組 国会定数削減も指示
菅直人首相は5日夜放映のテレビ朝日系「報道ステーション」で、低所得者ほど負担が重くなる消費税増税について、「政治生命をかけてやる覚悟で臨みたい」と表明しました。また、司会の古舘伊知郎氏から「議員定数削減でも、いばらの道の中で達成し、消費税(増税)に向かっていく覚悟はあるか」と問われ、「定数是正と1票の格差の是正はいずれも重要な問題だから、あわせて実行するよう、党の仕事として努力したい」と述べました。
菅氏は、「国民にある程度負担してもらっても、社会保障が安心できるものにしなければならない」と述べ、社会保障財源確保を口実に消費税増税の必要性を強調。「昨年の参院選のときには、私が消費税に触れたことが唐突な感じで批判をいただいた」と述べつつ、「国に入るほう(消費税)は7兆円。しかし(社会保障に)必要な費用は17兆円」と、参院選時と同様の説明を繰り返しました。一方で、法人税の5%引き下げとの関連は説明しませんでした。
首相は、公務員人件費削減について問われ、労使で「直接交渉」できる法案を来年度提出すると表明。民意切り捨ての衆参両院の定数削減についても、「党としてしっかり取り組むよう指示している」と述べました。
また、「自由貿易の枠組みをドンと広げていかなきゃいけない。これが私のいう『平成の開国元年』の狙いだ」と述べ、例外なしの関税撤廃で農業と地域社会を破滅に追いやる環太平洋連携協定(TPP)への加盟に意欲を示しました。