2010年12月30日(木)「しんぶん赤旗」
年越しの住居に「ほっ」
東京・新宿 緊急相談会に40人
「住まいでお困りの方ご相談ください」。年の瀬がおし迫った29日、東京・新宿駅西口の雑踏に相談を呼びかける声が響きました。厳しい雇用状況のもと、行政の手が届かず、路上生活を強いられている人たちに、年越しの住まいを支援する緊急相談会(「ワンストップの会」主催)です。
土木関係の仕事に30年従事してきたという男性(62)は、配られていたチラシを見て相談に訪れました。9カ月前に会社が倒産。住んでいた寮から追い出され、路上生活をしているといいます。「たまに仕事があるとき日雇いで食いつないで、新宿駅周辺の地下街などで夜露をしのぎました。3日間、何も食べなかったこともあります」
相談後、ハローワークへ赴き求人登録を行い、一時的に宿泊できるようになった歌舞伎町のカプセルホテルに歩いて行きました。「頭を抱えていました。何とか路上から脱出できたらと思います」
反貧困ネットワーク・事務局の大河内知彦さんは、「年末もハローワークが開いていることも十分に広報されていません。年が明けて役所が開く4日、再び路上に戻らざるをえないことがないように、しっかり事後のフォローも考えています」と話しました。
午前10時から午後5時の間に、40人以上の相談がありました。
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