2010年12月29日(水)「しんぶん赤旗」
失業率 9カ月連続 5%超
若年層は5カ月ぶり悪化
11月
総務省が28日発表した労働力調査によると、11月の完全失業率(季節調整値)は、4カ月ぶりに悪化した前月と同じ5・1%でした。失業率が5%以上となるのは9カ月連続です。
年齢別では15〜24歳の失業率が前年同期比0・3ポイント悪化の8・7%でした。5カ月ぶりの悪化です。
完全失業者数は318万人で前年同月に比べ13万人の減少。
失業者数を求職理由別にみると、男性の場合、「収入を得る必要が生じたから」という人が、7月に16万人、8月に18万人、9月に21万人、10月に22万人、11月に25万人と急増しています。男女計でも、前年同月比で7万人増加しました。失業率が高止まりする背景に、長引く不況の中で収入を求める行動があることがうかがえます。
就業者は前年同月比8万人減少の6252万人でした。就業者数が減少するのは3カ月ぶりです。
企業の従業者規模別で就業者数の増減をみると、30〜499人規模で前年同月比54万人増、500人以上の規模で同10万人増えました。これに対し、1〜29人の小規模企業では同45万人減り、10カ月連続で前年同月を下回りました。中小零細企業で単価と仕事が回復せず、経営が苦しいことが雇用の悪化に反映しています。
産業別の就業者数の増減をみると、医療・福祉で前年同月比37万人増、卸売・小売で同32万人増などとなる一方で、建設業は同32万人減、製造業が同14万人減となりました。
同日、厚生労働省が発表した11月の有効求人倍率は、前月に比べて0・01ポイント上昇の0・57倍でした。有効求人倍率は、ハローワークに登録している求職者1人に対して何件の求人があるかを示します。
正社員の有効求人倍率は前月を0・01ポイント上回る0・36倍でした。
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