2010年12月21日(火)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 「しんぶん赤旗」日曜版12月12日号の「住宅ローン 金利下げられます」の記事が、話題を呼んでいます。担当記者によれば、電話、ファクス、メールなど、反響は数百件にも▼不景気で住宅ローンが払えず、マイホームを手放す人も急増。返済総額を何百万円と減らすことができれば、年の瀬にまたとない朗報となるでしょう。日曜版編集部では、新年号で第2弾を準備中です▼気になるのは、マイホームを持てない人々です。昨日付の外信面で、米国では成人しても親と暮らし、全面的に依存する若者が増えている、との報道がありました。日本でも30代前半男性の半数が親と同居している、との調査結果が出たばかり。背景に雇用の悪化があることは、論をまたないでしょう▼支え手となる家族がいるうちはまだいいでしょう。「ワーキングプア」「無縁社会」と、NHK番組で社会に警鐘を鳴らしてきたディレクターが、こんな話をしていました。「皆が余裕を失い、孤立した弱者が支え手を失ったまま放置される現状がある」▼ワーキングプアからハウジングプア(住まいの貧困)へ。家賃滞納歴のデータベース化で、入居を拒否されるケースも相次いでいます。派遣切りなどで滞納を余儀なくされた人は、いよいよ締め出されます▼ペナルティーといえば、菅内閣は保育料と滞納給食費を子ども手当から天引きする方針を固めました。一方で法人税は減税です。菅首相誕生の時、“市民派”ともてはやしたメディアは今、何と言うか。





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