2010年12月18日(土)「しんぶん赤旗」
老後を普通に生きたい
高齢者らの座り込み終わる
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「老後を普通に生きていきたいだけです」と後期高齢者医療制度即時廃止など高齢者要求実現を求める48時間の怒りの座り込みが17日、終結しました。最高齢91歳の高齢者らのべ100人以上が厚生労働省前に座り込みました。
4度まで冷え込んだ路上で二晩を越した高齢者。「突然、シベリア寒気団が吹き荒れた。はるかな天空では、ふたご座流星群が飛んだ。若者たちが寄りそって応援してくれた」と終結宣言を執筆した上坪陽さん(78)=日本高齢者運動連絡会代表委員=は「かけがえのない生命と暮らしと人生を守れ」と結びました。
飛び入りで二晩泊まり込んだ37歳の男性は「自分は独身だから、老後のことを考えると不安」と話します。
通りかかったカトリック信者の男性(59)は「ヨーロッパの福祉国家にくらべ、日本の行政は非常に遅れている。このままでは自殺やホームレスはますます増える。訴えないと分からない」と怒りを込めました。
全国老後保障地域団体連絡会(老地連)と東京都老後保障推進協会(都老協)が取り組みました。都老協の城田尚彦会長(75)は生活保護水準以下で暮らす世帯が増加しているのに、医療や介護の負担増をもたらしている民主党政権を批判。「テレビで明かりをとっている高齢者や、一度につくった雑炊を1週間分けて食べている高齢者も実際にいます。誰でも年をとる。人生の終盤、尊厳を保障されるべきではないか」と話しました。
日本共産党の高橋ちづ子衆院議員が連帯のあいさつをしました。
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