2010年12月17日(金)「しんぶん赤旗」

有明海再生へともに

国の上告断念 農水省前で緊急集会


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(写真)シュプレヒコールをする原告ら=16日、農水省前

 「よみがえれ!有明海 開門政治決断報告緊急集会」が16日、農林水産省前で行われました。菅直人首相が15日、諫早湾干拓潮受堤防排水門の開門を命じた福岡高裁判決を受け入れ、上告を断念したことを受け、よみがえれ!有明訴訟原告団・弁護団・支援する会が開きました。

 原告の平方宣清さん(58)は「多くの漁業者が被害を受け二十数人の方が借金を苦に自ら命を絶つという悲惨な事件が起こりました。もう二度とこういった事件は起こしてもらいたくないという思いで毎回農水省に来ていた。長い間のたたかいが、やっと実を結ぶ日は近いんだなということを実感しました」と発言。

 有明海漁民市民ネットワークの中田猶喜副代表(60)は「有明海の再生へ農水省とも話ができると思う。有明海の生産を取り戻して食の文化を味わっていただく日が近いと思います」と訴えました。

 弁護団の中原昌孝さん(29)は「たたかい続ければ勝利が見えると信じてやってきました。今後、具体的な協議が必要になってくると思う。漁民が求めている開門と、農業用水・防災など、うまく両立する方向で協議していくことが大切だ」と述べました。

 WWFジャパン、公害弁連、東京青空連絡会などの環境団体関係者も発言しました。





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