
2010年12月17日(金)「しんぶん赤旗」
消費税増税含む抜本「改革」
法人税5%下げ 来年度実施
予算方針と税制大綱を閣議決定
菅直人内閣は16日、歳出の大枠を71兆円とする2011年度予算編成の基本方針と11年度税制「改正」大綱を閣議決定しました。基本方針は、社会保障の「必要財源の安定的確保と財政健全化を同時に達成するための税制改革について一体的に検討を進め、11年半ばまでに成案を得(る)」と明記しました。菅内閣として、社会保障財源を口実に消費税増税を含む税制「改革」案を11年半ばまでに取りまとめる方針を示したものです。
野田佳彦財務相は16日の記者会見で、「抜本改革は絶対にやらなければいけない。12年度改正のときにはしっかりやらなければいけない」と明言しました。
予算編成基本方針はまた、新規国債発行額については、「10年度当初予算の水準(約44兆円)を上回らないものとする」と明記しました。
基礎年金の国庫負担割合は「2分の1を維持する方向で検討」とし、単年度限りの措置として必要財源(2兆5000億円)を確保する方針を盛り込みました。
3歳未満を対象とした子ども手当の上積みは「7000円を目安に恒久財源の確保との見合いで検討する」としました。
また、菅内閣は同日、国と地方をあわせた法人実効税率を5%引き下げることを盛り込んだ11年度税制「改正」大綱を決定しました。
政府が示した法人実効税率引き下げによる減収効果は約1兆5000億円。財務省は景気の動向によって1兆4000億円から2兆1000億円になると試算しています。
しかし、企業に対する増税で確保された財源は約6500億円程度にしかすぎませんでした。政府は、不足する財源は、予算編成過程によって調整するとしています。
証券優遇を延長
株取引でもうけをあげる高額所得者を優遇する証券優遇税制については、11年末の期限を見直し、13年末まで2年間延長します。
「所得再分配機能の回復」を理由に、給与所得控除の上限設定や、成年扶養控除の一部廃止、相続税の最高税率引き上げなどを盛り込みました。
税制「改正」大綱のポイント
○法人課税は国税で7000億円超の実質減税
○所得税は成年扶養控除と給与所得控除を縮小
○相続税は基礎控除を縮小、最高税率を55%に引き上げ
○財源確保は十分ではないが、国・地方合わせた法人課税の実効税率を5%引き下げ
○地球温暖化対策税を11年10月導入
○配当や譲渡益の課税を軽減する「証券優遇税制」を2年延長
○子ども手当財源に検討した配偶者控除の廃止は見送り
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