2010年12月16日(木)「しんぶん赤旗」
年の瀬 派遣村“助かった”
東京
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「3日間、食事をしていない」「1カ月前からホームレス」―。労働や生活などの問題を解決しようと東京都豊島区内で15日、「池袋派遣村」が午後1時から3時まで開設されました。豊島区労協をはじめ新日本婦人の会や民主商工会、生活と健康を守る会など豊島区内の支部・分会でつくる実行委員会が実施したものです。
会場の生活産業プラザには、相談の机が並べられ、炊き出しのおにぎりを用意、衣服やコートなどが無料で手渡されました。この日は15人が相談に訪れ、6人が生活保護を申請しました。
「東海地方の会社でパワハラにあい、今月から病休に入っている」と相談に訪れた30代の男性は、「クレーンの免許がないのに運転させられ、それができないといやがらせをされた」と話し、「組合の人に相談できてよかった」と話しました。
「派遣元の会社が倒産し、派遣元が保証人になっていたアパートを追い出された」というのは67歳の男性。11月から池袋駅で寝泊まりしているといいます。「高齢で保証人もいないので、アパートが借りられない」と話し、地元の不動産業者に相談していました。
実行委員会事務局長の大山勇一弁護士は、「働きたいが仕事がないという相談が多く、政府の責任で、仕事づくりをする必要があります。また、劣悪な住宅環境におかれている人が多く、都や区が借り上げるなどの対策が求められます。今年は、『公設派遣村』が行われないため、草の根で継続的に取り組まないといけない」と語りました。
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